精密研磨加工において、砥石の性能と取り付け精度は、加工品質と生産効率に直接影響を与えます。ダイヤモンドや窒化ホウ素の砥粒は非常に高い硬度を持つ一方で、耐衝撃性が低く、不適切な操作を行うと、ひび割れや異常な摩耗を起こしやすく、研磨効果に影響を及ぼします。したがって、砥石の正しい取り付け、精度管理、設備の安定性を確保することは、研磨精度を高め、砥石の寿命を延ばすための鍵となります。
本稿では、砥石の摩耗に影響を与える要因、砥石取り付け時の精度基準、取り付け前のチェックポイント、正しい取り付け手順について探求し、BD砥石や電着砥石などの異なるタイプの砥石に対して、研磨作業の安定性と安全性を確保するための適切な取り付け方法と注意事項を提供します。
カタログ
超級磨料の紹介
ダイヤモンドの紹介
ダイヤモンドはモース硬度 10 の自然界で最も硬い物質であり、切断、研削、研磨において比類のない利点を持っています。タングステン鋼、ガラス、セラミック、石など、硬度の高いさまざまな材料を効果的に処理できます。
ダイヤモンドは耐摩耗性にも優れており、すぐに摩耗することなく長期間使用できるため、長期間の研削プロセスでも効率が維持されます。
※ダイヤモンドは高温処理や鉄、ニッケル、コバルトなどの鉄族元素の処理には適していません。これらの金属は炭素との親和性が強く、ダイヤモンドの分解を触媒して炭化物を形成したり、金属に溶解したりして、摩耗を促進し、硬度と耐久性を低下させる可能性があるためです。そのため、ダイヤモンドは鉄族元素を含む材料の加工には適していません。
（拡張読書：研磨材 – ダイヤモンド入門）
立方晶窒化ホウ素（CBN）の紹介
CBN の原子構造はダイヤモンドと非常に似ており、ダイヤモンドに次ぐ非常に高い硬度を誇ります。しかし、CBNは完全に人工的に作られた物質であり、自然界には存在しません。
CBNの主な目的は、特定の分野におけるダイヤモンド研磨材の限界を解決することであり、特に鉄、コバルト、ニッケルなどの高硬度特殊材料の高温研削や研削において重要な役割を果たします。これらの材料の化学的性質はダイヤモンドと互換性がないため、CBNは工業用機械加工に最適です。。
（拡張読書：研磨剤 – 人工立方晶窒化ホウ素 CBN の紹介）
研削砥石加工時の研磨異常に影響を及ぼす要因
ダイヤモンドや窒化ホウ素の研磨材は硬度が高いですが、耐衝撃性が悪く、破損しやすいため、以下の点に特に注意する必要があります。
- スピンドルの精度と研削ホイールの取り付け: 研削の安定性を確保するには、研削ホイールのスピンドルの精度と正しい取り付けが重要です。
- スピンドルの振動とプッシュ機構: 振動や不適切なプッシュによる研磨破損を回避するために、完全にチェックおよび調整する必要があります。研磨破損により、ワークピースの表面が波打つ可能性が高くなります。
また、砥石の周速や送り速度の安定性も非常に重要です。以下の条件を確保する必要があります。
- 十分な機械馬力: 馬力が不十分だと、研削工程中の研削砥石の回転速度が低下し、異常な摩耗が発生し、研削効率が低下します。
- 機械的な剛性と安定性: 最適な研削結果を確保するには、機械の剛性が高く、振動がない必要があります。
- 研削砥石の同心度と振れ：同心度が不十分であったり、横振れが大きすぎると、機械振動、研削音、加工面の波線、研削砥石の偏摩耗が発生しやすくなり、研削砥石の寿命が短くなります。
これらの要因が異常な場合、ダイヤモンドや窒化ホウ素の研磨材が破損し、加工面に傷がついたり、加工面が波打ったり、砥石が異常に摩耗したりすることがよくあります。
（続きを読む：研削面粗さを制御するには？表面品質を向上させる）
研削砥石取り付け精度基準
異常な研削を防止し、加工品質を向上させるためには、以下の精度基準を満たす研削砥石を正しく取り付けることが絶対に必要です。
- 周辺同心度と横方向の偏向:研削の安定性を確保するには、0.02mm 以内に制御する必要があります。
- 全体的な研削ホイールリムの形状精度: 異常な摩耗や加工エラーを回避するために、操作を開始する前にその揺れを 0.01 mm 以内に制御する必要があります。
- 研削砥石直径150mm以上：たわみは0.0127mmを超えてはならない。
※研削砥石にとって振動は極力避けたいものです。振動により、研削砥石の表面がワークに衝突し、研削砥石の研磨剤が剥がれ落ち、さらに表面粗さが増大し、ワーク表面に波打つ原因となります。
研削砥石取り付け前の検査
基本的な手順に従って使用すれば、研削砥石は安全な工具です。ただし、使用方法が間違っていたり、機械の操作が不注意だったりすると、研削砥石が損傷する可能性があります。
研削ホイールを使用および取り付ける前に確認すべき事項は次のとおりです。
- 安全使用期間が記載されている研削砥石は、使用期間内に使用してください。
- 研削砥石を取り付ける前に、外観検査と打撃音テストを実施して、ひび割れ、破損、欠けがないか確認する必要があります。
- 研削砥石に表示されている最大周速度、サイズなどがグラインダーと一致しているかどうかを確認します。
- 研削砥石とワークピース支持プレート間の隙間は 3mm 以内に調整し、研削砥石とタングプレート間の隙間は 3 ～ 10mm に調整する必要があります。
- 保護カバーは、研削砥石の半分以上を覆うことができる適切な製品である必要があります。
- 日常の作業を開始する前に機械を 1 分以上テストし、研削砥石を交換するときは 3 分以上テストする必要があります。ハンドグラインダーの試運転は安全な場所で行ってください。
- 火花が飛ぶのを防ぐためにチップガードを使用する必要があります。
- 砥石口径が研削盤に適合しない場合、砥石を無理やりスピンドルに取り付けたり、砥石口径を勝手に変更したりすることは禁止されています。
研削ホイールの取り付け手順
ステップ 1. 延長砥石を取り付けるときは、最初にフランジを軽く締め、次にニードル ダイヤル インジケーターを使用して中心を見つけ、最後にフランジを締めて砥石を固定しますが、ナットを締めすぎないように注意してください。
※注意：このとき、砥石の外周部分を鉛や銅などのハンマーで叩かないでください。砥石の切りくずポケットに銅や鉛などが付着し、目詰まりの原因になります。そのため、ナイロン製の木槌で軽く叩く必要があります。
ステップ 2. BD 研削ホイールを研削盤に正しく取り付けるには、その取り付け面とフランジを適切に処理する必要があります。ダイヤルゲージを使用すると、研削ホイールを最小限のたわみで配置できます。
※注意：BD砥石を取り付ける際、紙パッド、吸取紙、金属板を使用しないでください。取り付けが緩む可能性があります。
ステップ 3. ノイズ、振動、ホイールの摩耗を減らすために、BD 研削ホイールは取り付け後にバランス調整する必要があります。
※注意：加工を容易にするためには、砥石アセンブリ全体がバランスの取れた状態である必要があります。大型の BD 研削砥石の場合は、動的バランス調整を使用するのが最適です。バランス調整の前に、BD 研削砥石をトリミングする必要があります。
電鋳研削砥石の取り付け：
電鋳研削砥石はトリミングできないため、取り付け後には正常に動作していることを確認するために徹底的に検査するだけで済みます。
結論は
研削品質の確保、処理効率の向上、研削ホイールの寿命の延長には、研削ホイールの正しい取り付けと操作が不可欠です。研削砥石の研磨材の異常に影響を及ぼす要因には、スピンドル精度、振動制御、機械剛性、馬力安定性などがあります。これらの条件が満たされない場合、研削砥石の異常摩耗、ワークピースの表面欠陥、および加工効率の低下につながります。
異常研削を防止するために、研削砥石の同心度、側面のたわみ、全体的な形状精度を標準範囲内に管理し、設置前に安全使用期間、外観状態、最大動作速度などを確認するなど、詳細な検査を実施する必要があります。また、設置プロセス中に、不適切なノッキングを避け、しっかりと固定し、動的バランス調整を実行して、騒音と振動を減らし、加工の安定性を確保する必要があります。
電鋳研削砥石はトリミングすることができないため、取り付け後に適切に動作していることを確認するために徹底的に検査する必要があります。これらのガイドラインを厳守することで、研削精度を効果的に向上させ、異常損失を削減し、全体的な処理品質を最適化することができます。
アクション
- 砥石の選び方>>>ダイヤモンド砥石とCBN砥石の選び方は？
- 研削砥石の性能の重要な役割>>バインダーの紹介
- 結合研削砥石の切断工具の選び方>>さまざまな接着剤で砥石を研ぐ方法
- 現在の砥石が正常に摩耗しているかどうか。>>>研削砥石の現状は？-電着ホイール
- 研削砥石のドレス方法>>砥石トリミング トリミング方法
- 砥石研磨の2つの工程>>砥石のドレッシングと研磨とは？
- 結合研削砥石の切断工具の選び方>>砥石切削工具の選び方
- 刃先の研削条件の違い>>砥石の切刃形状、変化と自生機構の詳細解説
- 埋め込む>>ダイヤモンドおよび窒化ホウ素研削ホイール、研磨剤、研磨装置、拋光工具、ダイヤモンドトリミングツール
- の違いによる砥石の研ぎ方＞＞バインダーの違いによる砥石の研ぎ方
- 査読者
研磨の方に、加工ニーズにより カスタマイズが最大効率に調整されるのは可能です。
この記事を読んでも、まだ最適なものの選び方がわからないという人は、ぜひ参考にしてほしい。
どんな質問に答えるために、ぜひ私達に連絡する。
オーダーメイドのお見積もりについては、お気軽にお問い合わせください。
カスタマーサービス営業時間：月～金 09:00～18:00（台湾時間）
電話番号: +8867 223 1058
知りたいテーマや、はっきりしない電話があれば、Facebookにプライベートメッセージを送ってもいいですよ
ホンウェイ Facebook: https://www.facebook.com/honwaygroup
以下もご興味があるかもしれません…
